寄稿/投稿
県大会決勝観戦記
 次田 肇 (32HR)

30日草薙での決勝に進出が決定してから、思い切って、30.31日を休暇とした。前日29日夜半、頻繁にASAHI..COM高野球地方大会 天気概況をチェックする。思わしくない。降水確率、50.80%、雷雨もありうるとのこと。1日目の休暇が無駄になりそう。不運を嘆く。

 当日30日朝起床、当地、埼玉は雨、静岡はどうだ。チェック。日程欄に”31日へ順延”が目に入る。残念予想通りだった。 明日31日にむけて、30日夜半、天気概況のチェック作業が続く。平均50%。これでは今日の雨もあり、グランドは無理かもしれない。更なる延期となれば、この2日間のLEAVEはなんだったのか。自分に腹が立ってくる。 ”あー明日も多分、ダメだな。” 

 31日朝、足早に流れる雲の隙間から、夏空が、覗いているではないか。ヤッタ。よくぞ予報が外れてくれた。感謝。 静岡はどうだ。チェック。決勝”31日午後1時”の掲示あり。OKAY出発!朝8時30分車を出す。関越東松山から鶴ヶ島JCTで圏央道へ、国道16号を抜けて、東名横浜から、清水INTへ,静清BPを経由し草薙で下車。時刻12時20分、開始に間に合うか。気が競ってくる。 どうもJR草薙駅方面に出てしまったらしい。

 球場到着、12時50分。グランドから両校の応援がきこえてくる。駐車場? 無い。何処も満杯。よしこうなったら中央突破だ。 関係者専用駐車場にそろりと接近。係員に、昨日から待機していたこと、埼玉から駆けつけたこと、この熊谷ナンバーを見てくれなど、訳の分からぬことを言いつつ、ひたすら低姿勢に頼み込む。 ” うーん、まーいいか。空いているところに停めて” よく言ってくれた。 頭を下げゲートを抜けて、券販所に駆け込む。600円。うん?昨年埼玉は500円だった。どの県でも同じ筈だが、まーいい。

 静高3塁側、内野通路を、空席を探して、進む。とちらも、アルプスまで、ほぼ、満員。と、、何処からか聞いたことのある声で、自分を呼んでいる。振り返ると、其処に、川辺君がいるではないか。短パンをはいて、静岡の弟さんと一緒の応援。 今朝、大宮から新幹線で来たという。ご苦労様です。お互いにネ。

 周りを見ると、かなりお年を召した老人パワーが目立つ。金曜ということもあり、”現役らしき”があまり見当たらない。試合は静高投手川口の巧さが際立つ。浜名当たらない。前評判では、県下屈指の本格派、浜名の松下投手が面白いように打たれてゆく。足を絡ませ、2盗する。盗塁、巧い。スーマートだ。だがなかなか1点が入らない。残塁が増えてゆく。応援席が騒ぎはじめる。こんなことしてると、ツキがむこうにいってしまう、甲子園で、こんなことしていたら、通用しないぞ。 etc,,,etc.

でも待望の1点が入る。歓喜。ヤッター ヨーシ いいぞ。 偉い。 bra,,bra ,, つい先ほどの言葉なぞ誰もが忘れて絶叫している。 

この非日常がたまらない魅力で、集まって来ているのに違いない。それぞれが抱えている往年のイメージが、今日この現実のなかで、再現し、再燃焼している、この喜びは !幸せだと思う。

 くしくも川辺君が言う。”こうやって、この歳になっても、応援できるのは、静高だから。 幸せだよな”。 ああー同感。試合は4対ゼロで勝利。両校が大会歌に導かれて、マウンド一周。感極まってくる。誰もが叫ぶ。静高よくやった!。浜名もよくやったぞ!えらいぞ!母校以上に相手を称えたい気持ちになる。 勝利と敗戦。 中間は無い。 またどちらか一方に居続けることも出来ない。感極まった人生の縮図の一旦をこれほど如実に、しかも晴れ晴れと全身で感じることの出来る機会など決して多くない。甲子園への大きな魅力だ。 

垣生君から、投稿するよう、何回か”指示”があった。遅くなったけれど、今、メイルする。母校が5日目の甲子園登場が決定した。今度は全国区で暴れてくれ。

今日8日金曜日が、垣生君の現会社での最後の出社日であると聞いた。同じ日を迎える我々がいる。 長い間本当にご苦労様。

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